郡山ヒロアキ展―新しい命の始まりー

山の中で腐敗し朽ちて土に帰ろうとしていた木の残骸と言うべき物を持ち帰り、苔むしたところ、腐りきったところ、害虫に蝕まれていたところを剥がして、磨いていくうちに、まだ木として生き残っていた場所にたどり着く。どんどん進めていくと、輝かしい命が表面に出現する。それを見つけた時、鉱脈を発見したような喜びがあるという。

「発掘」と本人はその作業をとらえて言う。

磨いて出てきた姿は元あった形の根幹を宿しながら、作家の手を経た形で新しい生を得る。

作家は自分が産み落とした形を見て、「変やろ」「面白いなあ」と言いながら、展示していく。展示空間で最終の形を決められ、新しい命としてお披露目される。

「えー!これ○○に見える!」「いや△△にも見えるで!」「うわーホンマ!ホンマ!」と実に気楽に楽しい。

もがきながら生み出された形に作者が喜びを感じながら制作しているのが伝わってくる。郡山ヒロアキ_016

作者と語る楽しみ

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美術館で鑑賞することと違って、ギャラリーで鑑賞する楽しみは、直に作者と語り合える機会があるという事です。

必ずしもお目当ての作家が居るとは限りませんが、うまく会えた時は是非話かけてみてください。一見近づきにくそうでも勇気を出して語りかけてみると、以外に気さくな方が多いと感じます。

作品の内容以外を超えてテクニックや、生活などについても惜しげなく語ってくださる方も沢山おられます。

今回の展示の松岡美子さんも、様々な質問に快く誠実に答えておられ、横で見ていてもお互いが非常に楽しそうです。松岡さんも様々な方の感想が自分の次の制作に繋がると歓迎されています。

松岡さんの作品はすべてキャンバスに油絵具で描かれています。表面は油画独特の光沢で滑らかでスマートですが、奥に深いマチエールが潜みます。そこに石に刻まれたように見える線は制作の中で偶然現れるのでは無く、最初にイメージを持って挑み、画面の中でこれだ!というイメージと合致した空間や線に出会えた時に最高の快感が得られるとのお話で、本当に幸せそうな表情を見せられます。そういった表現する喜びも感じ取ることが出来るのが作家との直接の語らいの楽しみです。

そして、作品への興味や理解が深まることは間違いありません。

 

ちなみに今回スペース妙での、作家在廊日は

4月10日(金)、11日(土)、12日(日)、14日(火)、18日(土)、19日(日)、22日(水)の予定です。